この記事には見苦しい写真や音声が含まれている場合があります。
イエスを銀貨30枚で裏切ったことから、「裏切り者」の代名詞となっている(諸説あり)。Wikipedia参照
また、イエスとユダのこの関係は、文学作品では太宰治の『駆け込み訴え』、音楽においてはぬゆりによるボーカロイド楽曲『ロウワー』など、様々な創作物に落とし込まれ、多様な解釈が展開されている。
Wikipedia『最後の晩餐(レオナルド・ダ・ヴィンチ)』より
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こんにちは。
合川小春です。
私は大学生ですが、別に文学部でもなければ宗教の研究をしているわけでもないので、
イスカリオテのユダを始めとする新約聖書等の内容の解釈は、インターネットや本頼りです。
さて、先ほども紹介しました太宰治の『駆け込み訴え』、私すごい好きなんですよね。
イエスの弟子であるユダが、いかにして師を裏切るに至ったのかが、太宰治の解釈によって語られています。
どこがどう好きって言うのを語り始めてしまうとまた長くなってしまうので、それはまたの機会にでも紹介できればと思います。
本文は青空文庫から読むことができます。
↑のリンクを開いていただけると分かると思うのですが、
長い。
この文章量で一段落しかないのヤバくないですか?
「ユダが祭司長のもとに駆け込み、イエスの居所を訴えている」…というていで語られていますが、
てか、走って駆け込んだ後にこんなに話せなくない?
それがめちゃめちゃ気になってしまったんですよね。
100mくらいなら、全力疾走した後でもこのくらいは話せると思うんですが…
ユダはどのくらいの距離を走って祭司長のもとに駆け込んでいったのか
気になったので、簡単に調べてみました。
かの有名な最後の晩餐が行われたのが、エルサレムのシオンの丘であるという説があります。
ここでユダはイエスに裏切りの心があることを告発され(諸説あり)、司祭長(イエスを捕まえたい人達)のもとに向かうことになります。
その後どのような経路で司祭長のもとに向かったかは明らかではありませんが、
イエスはエルサレムのゲッセマネの園にて捕らえられてしまいます。
*司祭長のいた場所(つまり『駆け込み訴え』の舞台)がどこであったかというのは、調べた範囲だとちょっと分からなかったので、ここではゲッセマネの園と仮定します。
Googleマップでこの間の距離を調べたものがこちらになります。
1.8㎞
走れなくはないけど、さすがに無理ないかな!?
でも…
メロスに比べれば行けなくはない現実的な距離ですよね?
*『走れメロス』でメロスが走った距離=片道十里(40km)
実際に走ってみれば、ユダの気持ちが分かるかもしれないですよね?
ということで、実際に1.8kmを走ってから『駆け込み訴え』を朗読してみようと思います。
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下準備として、再びグーグルマップを使い、自宅を出発・到着地とする1.8kmコースを作成しました。
具体的な地図や地名は出せませんが、
家→上り坂→下り坂→平坦な道→上り坂→平坦な道→家
という嘘みたいにハードなコースになりました。
今回のルールは3点。
①1.8kmをできる限りノンストップで走る
②家に戻ってきてすぐに朗読し、それを録音する。
③ユダの気持ちになって、心を込めて読む。
①の「できるだけノンストップで」というのは、高校を卒業して以来全然運動してないので、普通にノンストップで走るのは無理だと判断したからです。
②の録音に関しては、パソコンの録音アプリとズーム用のマイクを使って録音したいと思います。
③に関しては、まあその通りなので特に説明しなくても大丈夫だと思います。
もし今回朗読するのが『走れメロス』であった場合、「メロスの気持ちになって読む」ということになります。つまりはそういうことです。
大学がある間ならまだしも、春休みに入ってからはもう全然運動はしていないので…
準備運動を念入りにして、さっそく走りに行きます。一人でな!
*以下、私が全力で走っている時の画像や音声が含まれます!
普通にそういうの無理だったら、ここから逃げてください!
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0km地点(スタート)
顔面蒼白です。
250m地点(上り坂)
全然余裕じゃん!
上り坂つったって緩やかだしさぁ、このくらいならまあ全然…
なんなら中学校の時、部活の自主練で毎日これ以上走ってたしね~~
450m地点(下り坂)
待って??
キツくね??
しかもさぁ、けっこうこの下り坂急だからさぁ、膝に”クる”んだわな!!
あ~~~やばい、軟骨やばくない??
550m地点(交差点)
あ~~~
交差点で車停まるの待ってる間だけちょっと休めるわ…
って、こういう時に限ってすぐ止まってくれるんだな~~!!
ありがとう!!!!
600m(平坦な道)
止まっていい?
マジでキツい。
ほんとにキツいのね。
今この時点で足にけっこうキてんだわ。
やっぱさ、運動不足だからダメなのかな?
てかさ、ここの道けっこう高校生通るからさ、大学生がひとりで走るのには勇気いるんだよな!!!!
しかも全然運動できそうにない大学生な!!!!
あ~~~なんかちょっと嫌な気持ちになってきた~~~~!!!!
700m地点(上り坂)
いやでもさすがにさぁ、全然走ってないじゃん?
さすがにさぁ、次の上り坂入るあたりでもっかい走っとく?
うん。走るか。
ゆっくりでもいいから走り続けることに意味があるんだよね。
あ~~~雨降ってきた!!!!
は? 雪?
いや雪ではないか。
寒っ!!
足首出てるから普通に寒いんだけど!!
900m地点(上り坂)
無理だこれ。
ごめんなさい、ほんとに無理かも。
なんかね、脚どころか全身痛い。
運動不足がこんなところで影響してくるなんて思ってもなかったんだな。
背景は加工
てか、めっちゃ雨降ってきたしさ~~~~!!!!
なんなのマジで!!!!
高校の卒業式の時もさぁ!
帰り道クソ雨降ってたのに帰り自転車だったしさぁ!!!!
あ~~~ほんとにさぁ~~~~!!!!
ついてないどころの話じゃなくない?
高校最後に制服びしょびしょにして家に帰った記憶しかないんだけど!!
あの後!!風邪!!ひいたしさぁ!!!!
ん?
怒りのエネルギー使えばまだ意外と行けるくね?
1km地点(平坦な道)
やっぱ無理だったは。
高校のこと思い出してたら高校生いるしさぁ
大学生っぽい人もいるしさぁ~~~~
てか、この道、人通り多いから地味に恥ずかしいんだけど。
めっちゃ眼鏡びしょびしょだしさぁ~~
前見えん!!
1.5km地点(平坦な道)
いやでもさすがにさ?
このまま呼吸整ってきたまま家戻ったって意味ないじゃん?
さすがに最後の300mくらいは全力疾走するか?
うん。
幸いにも住宅街入ったし全然人いないから大丈夫だね!!
てか雨ヤバくね?
あ~~~~~キツい~~~~
最初の方よりも全然前に進んでないんだけど!!
かろうじてって感じ?
あ~~~あとちょっと!!!!
Ah~~~
1.8km地点(ゴール)
ヴォハッ…ア゛ァ゛ッ…
オ゛ウ"エェッ!!!!
(早く…!!)
(早く行かなければ…!!)
ピッ
(すみません、多分再生できないと思うので、できるだけ忠実に文字起こしです)
ハァッ…ハ…ヴゥ"ン!! ン…
ハァッ…
…ハ申し上げます!申し上げます! 旦那さま!
ハァッ…あの人は、ひどいっ、ひどい…ハァィ、いやなやつです、ハァッ…わるいひとです…。
アァ…我慢ならない、ハァッ…生かしておけねぇっ…ハイッ……ハァイ!…落ち着いて申し上げます、
あのひとを、生かしておいてはなりません、世の中のカタキです、ハァイ…何もかも、すっかり、ぜんぶ、申し上げます…
オエ"ッホ……
結果
やっぱり無理だった。
途中でオエ"ッホ……ってなっちゃって全部読めませんでした。
しかし、走っている途中で雨が降って来た時に「あ~~も~~~~ふざけんなよ!!」っていう怒りの感情が湧いて出てきてからは、若干やる気が出てきた気がします。
『駆け込み訴え』のユダも師への愛憎という怒りというか、執着というか……
とにかく色んな感情が渦巻いていたから、あんなに走ることができたんじゃないかなと思います。
もしくは単純にスタミナが強かったのかもしれません。
①、②はさておき、
「③ユダの気持ちになって、心を込めて読む」はこれで少しは達成でいたのではないかと思います!
走りの後半はもう執着と義務感でしたからね。
ちなみに、『駆け込み訴え』の中でユダは34歳であると書かれています。
読者さんの中にもし34歳の男性の方がいましたら、「1.8km走った後に朗読」読書法、ぜひ試してみてください。
私は二度とやりません。
それと、色々とすみませんでした。
では、この辺で!
おまけ
11分かかりました